セミナー集客の最大化に向けBtoB企業が意識したいポイントと手法
集客

はじめに
日々、さまざまなセミナーが開催されている昨今、自社のセミナーに多くの参加者を集めることは、決して簡単ではありません。
とはいえ、集客を成功させるためのポイントを押さえれば、スムーズに集客を実現することも可能です。
そこで本記事では、セミナーの集客を成功させるためにBtoB企業が意識しておきたい4つのポイントに加え、参加者が集まらない原因と対策、代表的な10の集客手法について、詳しく解説します。
BtoBセミナーの集客を成功させるために意識するべき4つのポイント
BtoB企業がセミナーの集客を行う際には、成功させるためのポイントがあります。まずはそのポイントを把握したうえで、1つひとつ確実に実践することが大切です。
以下より、BtoBセミナーの集客を成功させるために意識しておきたい4つのポイントについて、解説します。
1.タイトルやテーマ・内容を魅力のあるものにする
タイトルは、参加者がセミナーを知る際の最初の要素であり、入り口となるものです。
また、テーマや内容は、まさにセミナーの本質であり、核となるものです。
つまり、これらに魅力がないと、どれだけリソースをかけて集客しても、成功には繋がらない可能性があります。
BtoBセミナーの集客を成功させるためには、セミナーの目的やターゲットを明確にし、ターゲットのニーズや興味・関心のある事柄を、タイトルやテーマ・内容に反映させることが大切です。
また、登壇者に有名人や実力者を招待できれば、ターゲットに対する訴求力が一段と高まります。
その人が自らの人的ネットワークを活用し、集客に寄与してくれることも期待できます。
なお、セミナータイトルを付ける際のポイントについてより詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
⇨セミナータイトル・キャッチコピーの作り方と今すぐ使える雛形16選
2.適切な日程を選択する
時期や曜日など、セミナーを開催する日程も、集客に影響する要素です。
ターゲット企業の繁忙期などを避けるのはもちろん、ターゲット企業に関連する重要なイベントや大規模なセミナーなどがないかをあらかじめ調査し、日程が被らないようにする必要があります。
連休の谷間や年末年始なども、避けるべきでしょう。
また、一般的に休日であることが多い土曜日は、集客しやすいと考えられます。
もし平日に開催する場合は、仕事の妨げにならないよう、就業後に行うなどの配慮も必要です。
さらに、あまり開催日がまだ先のうちから集客すると熱が冷めて参加率が低下するおそれもあるので、適切な日程での告知・集客もポイントになるでしょう。
3.無理のないスケジュールを確保する
BtoBセミナーの集客を成功させるためには、十分な集客期間が確保できる、無理のないスケジュールを組むことが重要です。
集客開始からセミナー開催当日までの集客期間は、予定している定員が数十人規模であれば最低でも2週間、基本的には1ヶ月以上が目安となります。
さらに、数百人規模であれば、1ヶ月半から2ヶ月は必要でしょう。
逆算すれば、セミナーの開催は、最低でも数ヶ月前から企画することが理想といえます。
無理なスケジュールで集客期間が短縮され、満足のいく集客が見込めない事態に陥ることのないよう、スケジュールは余裕をもって設定する必要があります。
4.適切な集客方法を組み合わせる
BtoBセミナーの集客には、プレスリリース・Web広告出稿・SNS投稿・メール配信など、さまざまな手法があります。
自社サイトやオウンドメディアを活用したり、セミナーの集客に特化した専用のサービスを利用したりすることも有効です。
重要なのは、セミナーの内容・ターゲット企業・マーケティング戦略などを考慮のうえ、自社に合った手法を選定することです。
また、1つの手法に頼るのではなく、複数の手法を組み合わせてシナジー(相乗効果)を生み出しながら、集客の最大化を図る必要があります。
BtoBセミナーで参加者が集まらない原因と集客の対策
BtoBセミナーの開催に向けて集客を行っても参加者が思うように集まらない場合は、その原因を考え、対策を打つ必要があります。
以下より、BtoBセミナーで参加者が集まらない主な原因5つとその対策について、解説します。
1.ターゲットが明確に定められていない
BtoBセミナーで参加者が集まらない原因の1つは、ターゲットが曖昧、もしくは範囲が広すぎるなど、明確に定められていないことです。
ターゲットはできる限り具体的に絞り込むのが理想です。
BtoBセミナーの場合、対象となる企業にとどまらず、具体的な部署の担当者まで設定できれば、セミナーのタイトルやテーマ・内容にリアリティが増し、ターゲットに「自分のためのセミナーである」と感じさせ、集客を伸ばすことが可能になります。
2.テーマ・内容がターゲットに適していない
テーマや内容が曖昧、もしくは広すぎてつかみどころがないなど、ターゲットに適していないことも、BtoBセミナーで参加者が集まらない原因となります。
集客を伸ばすためには、明確に定めたターゲット像をもとに、そのニーズや興味・関心に沿った魅力的なテーマ・内容にする必要があります。
3.タイトルやキャッチコピーに魅力がない
セミナーのタイトルやキャッチコピーは集客に影響する重要な要素のため、これらに魅力がなく、ターゲットに訴求できない場合も集客は伸びません。
前述の通り、開催するBtoBセミナーの魅力や、ターゲットが享受できるベネフィットが、明確に伝わるようなタイトルやキャッチコピーにする必要があります。
4.告知や集客の方法が適切でない
セミナーのタイトルやテーマ・内容が優れていても、ターゲットに適するアプローチができていなければ意味がありません。
次章で紹介するさまざまな集客手法を参考にしながら、自社に合った適切な手法を組み合わせて実施することが大切です。
例えば、「ウェビナーなのに、チラシのみで集客」「年齢層が高い上位役職者がターゲットなのに、若者中心のSNSのみで集客」といった状況は、参加者が集まらない要因となります。
5.その他の原因
上述した原因の他にも、BtoBセミナーに参加者が集まらない原因には、以下のような例があります。
- 会場が適切でない(オフライン開催の場合)→交通の便などを再考し、会場を見直す
- 価格あ高い(有料開催の場合)→価格設定を見直す
- 大規模なセミナーなのにテーマがニッチすぎて集客目標に届かない→テーマを見直す、て人や会場の変更を検討する
BtoBセミナーの集客を成功させるための手法10選
セミナーの集客手法には、さまざまなものが存在します。
BtoBセミナーの集客を成功させるためには、セミナーの内容・ターゲット企業・自社のマーケティング戦略などを考慮し、適切な手法を選定する必要があります。
以下より、BtoBセミナーの集客における代表的な10の手法について解説します。
それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自社に合った手法を選定してください。
前述した通り、複数の手法を組み合わせてシナジーを生み出すことも、集客最大化のためには重要です。
1.自社サイト・オウンドメディアに掲載する
既に運営している自社サイトやオウンドメディアを活用して集客を行う手法です。
開催するBtoBセミナーの情報を掲載した専用ページを作成し、そこへアクセスを集めることで認知を拡大しながら集客を促します。
コストを抑えて手軽に掲載できるほか、効果を見ながら柔軟に改善するなど、自由度が高い運用が可能です。
<メリット> ・自社運営のためコストが抑えられる ・手軽に掲載が可能 ・効果を見ながらの改善など、自由度が高い運用が可能 ・多くのアクセスがある自社サイトやオウンドメディアの場合、一定の集客が期待できる <デメリット> ・アクセスが少ない場合、SEOなどの施策が必要 ・SEOが必要な場合、効果が出るまで相応の時間がかかる
2.Web広告を出稿する
BtoBセミナーの集客にWeb広告を利用した手法は、活用次第で認知拡大に大きく寄与することが可能なうえ、早ければ即日に成果が出る可能性があります。
主なWeb広告には、Google・Yahooのリスティング広告やディスプレイ広告のほか、Facebook・TwitterなどのSNS広告があり、さまざまな形態から選択できるのも特徴です。
<メリット> ・スピーディに成果に繋がる可能性がある ・リスティング広告・ディスプレイ広告などさまざまな形態から選択ができる ・効果測定や分析のほか、ターゲティングなどの細かいチューニング(設定変更・調整)も可能 <デメリット> ・有料のため、結果次第では費用対効果が悪くなる可能性がある ・広告があふれている状況で成果を出すには、表現に差別化が必要 ・効果的に運用するには、高度なマーケティングスキルを要する
3.SNSに投稿する
前項で触れたSNS広告とは別に、FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSにおける自社の企業アカウントを利用して投稿を行い、BtoBセミナーの集客を行う手法です。
SNSの大きな特徴は、爆発的な拡散によっていわゆる「バズる」状況を生み出せることですが、それによって認知拡大と集客数アップが実現する可能性があります。
<メリット> ・既にアカウントがある場合は即座に実践が可能 ・無料で手軽に集客ができる ・拡散により「バズる」状況を生み出せれば、多くの集客が実現する可能性がある ・通常の投稿に加えて広告も活用すれば、シナジーを生み出せる可能性がある <デメリット> ・成果がファンやフォロワーの数に左右される ・投稿内容に留意しないと、炎上やアカウント停止などのリスクがある ・効果的な運用のためには、相応のマーケティングスキルを要する
4.LINEで発信する
LINEの公式アカウントを活用してBtoBセミナーの集客を行う手法です。
LINEの「オーディエンス」機能を活用すると、自社の公式アカウントが持つ友だちに向けてメッセージを配信できます。
オーディエンス(配信対象)は、さまざまな条件によって作成できるため、特定の友だちに個別のメッセージを配信することも可能です。
ターゲットからの接触を待つプル型の集客手法が多いなか、LINEでの発信は、ターゲットにダイレクトな情報提供が可能なプッシュ型の手法であることも特徴といえます。
<メリット> ・自社の公式アカウントがある場合はすぐに活用できる ・特定の友だちに個別のメッセージ配信が可能 ・LINEと連携が可能なMAツールやCRMツールを活用できる ・プッシュ型の手法により、ピンポイントで効率的に集客できる可能性がある <デメリット> ・配信対象が限定される ・BtoBよりはBtoCに適した手法である
5.メール配信を行う
メールを活用し、自社で開催するBtoBセミナーの情報を告知しながら、申し込みページへのリンクを設置するなどして集客する手法です。
自社のメールマガジンが活用できるほか、他社メディアのメール配信サービスを利用することも可能です。LINEで発信する手法と同様、プッシュ型であることも特徴です。
<メリット> ・自社で実施すれば無料で集客が可能 ・重要な顧客には個別の内容で配信するなどの調整が可能 ・プッシュ型の手法により、ピンポイントで効率的に集客できる可能性がある ・他社メディアを活用する場合、登録会員とターゲットが合致すれば大きな効果を期待できる <デメリット> ・成果は配信数に左右される ・配信対象が限定される ・数多いメールが飛び交うなか、ターゲットに見てもらうにはタイトルや内容に工夫が必要 ・自社で実施する場合、内容や頻度に配慮しないと配信を停止されてしまう恐れがある ・他社メディアを活用する場合は有料となり、成果によっては費用対効果が悪くなる可能性がある
6.プレスリリースを配信する
プレスリリースを配信し、自社のBtoBセミナー開催をメディアに取り上げてもらう手法です。
人気のあるメディアへの掲載が実現すれば、認知拡大と多くの集客が期待できます。
また、プレスリリース配信サービスを活用し、多数のメディアに取り上げられれば、より多くの集客が実現する可能性があります。
<メリット> ・人気のあるメディアに掲載されれば、多くの集客が期待できる ・プレスリリース配信サービスを活用することで、より多くの集客が実現する可能性がある ・信頼感のあるメディアに掲載されれば、ブランディングにも寄与できる可能性がある <デメリット> ・メディア記者の目に留まらなければ大量のリーチは期待できない ・プレスリリース配信サービスは有料の契約が必要となる ・多くのプレスリリースが発信されているなか、効果を出すためには見出しや内容に差別化が必要
7.セミナー集客サイトを利用する
セミナーの告知や集客に特化したセミナー集客サイトを利用する手法です。
セミナー集客サイトを訪問するユーザーは、まさにセミナー情報を求めていると考えられるため、多くの集客が実現する可能性があります。
※その他、「セミナーズ」「セミナー情報.COM」「BIZeeビジネスセミナー」など、多くのセミナー集客サイトがあります。
<メリット> ・セミナー情報を求めているユーザーにリーチするため、一定の集客が期待できる ・集客に必要な機能が実装されており、自社サイトやオウンドメディアがなくても集客が可能 ・SNSとの連携など付随機能を活用できる ・集客にかけるリソースを他業務に向けられる <デメリット> ・多くの他社セミナーに紛れてしまう可能性がある ・自社のセミナーと集客サイトの方向性が適合している必要がある ・集客サイトによっては有料となり費用対効果に注意が必要となる ・自社内に集客のノウハウが蓄積されない
8.集客代行サービスを利用する
集客代行会社が運営する、セミナーの集客に特化したサービスを利用する手法です。
いわば集客専門のプロフェッショナルにゆだねる形となるため、一定の集客が期待できます。
※その他、集客代行サービスには、アイティメディア株式会社の「セミナー集客支援サービス」や、WizBiz株式会社の「WizBizセミナー集客支援サービス」などがあります。
<メリット> ・専門のプロフェッショナルに依頼するため一定の成果が期待できる ・さまざまなプランから選択できる場合がある ・集客にかけるリソースを他業務に向けられる <デメリット> ・有料のため成果によっては費用対効果が悪くなる可能性がある ・自社内に集客のノウハウが蓄積されない
9.アナログ媒体を使う
従来利用されてきたアナログ媒体をBtoBセミナーの集客に活用する手法です。
新聞へのチラシ折り込みやDM(ダイレクトメール)送付などのほか、ターゲット企業の業界誌や業界新聞に広告を掲載するといった方法が考えられます。
オンライン媒体と比較して閲覧率が高い傾向があり、シニアなどインターネットをあまり利用しない層にもリーチできるのが特徴です。
<メリット> ・多くのバリエーションが可能(チラシの新聞折り込み・DM送付・FAX送信・店舗への設置・イベントでの
配布など) ・普段インターネットを利用しないターゲットにもリーチが可能 ・オンライン媒体と比べて開封率・閲覧率が高い <デメリット> ・チラシの作成にはデザイン費・印刷費などのコストが発生する ・ウェビナーの場合との親和性が高くない(QRコード掲載などの配慮が必須) ・集客に繋げるためには内容やデザインに工夫が必要
10.口コミを活用する
SNSにおける口コミのほか、リアル(オフライン)において自社のセミナーを話題にすることで、拡散および集客を期待する手法です。
知り合いにセミナー開催を告知しつつ拡散をお願いする方法のほか、既に申し込んでくれた参加者に、関連部署や関連取引先への紹介を依頼するといった方法が考えられます。
また、そういった口コミ誘発の仕掛けとして、Webサイトにおける申し込み完了ページや、申し込み完了メール・リマインドメールなどに、SNSを通じて手軽にシェアできるリンクを設置しておくことで、申し込んでくれた参加者による拡散を狙うケースもあります。
<メリット> ・コストがかからない ・SNSによる口コミは爆発的に拡散する可能性がある ・話題の1つとして自然な形で告知ができる <デメリット> ・リアル(オフライン)の口コミは拡散に限度があるうえ、時間もかかる ・共感を得ないことには拡散してもらえない ・同じ人に対して頻繁に繰り返すと辟易される可能性がある
まとめ
以上、セミナーの集客を成功させるためにBtoB企業が意識しておきたい4つのポイントに加え、参加者が集まらない原因と対策、代表的な10の集客手法について、解説しました。
参加者との商談やその後の受注に繋げるためにも、BtoBセミナーの開催においては、一人でも多くの集客を実現することが大切です。
本記事でご紹介したポイントを押さえ、自社に合った適切な手法を活用しながら、ぜひ集客を最大化させてください。