YouTube集客の概要やメリット・デメリット、成功させるポイントを紹介

集客

はじめに

商品・サービスを効果的に宣伝する手段として、YouTube集客に注目が集まっています。

これまでYouTubeに参入してこなかったBtoBビジネス系の企業も多数参入し、見込客の獲得につなげています。

YouTubeは視聴回数による広告収益が注目されがちですが、本業のビジネスに顧客を誘導するための集客ツールとしても大きな効果を発揮するのです。

本記事では、YouTube集客の概要やメリット・デメリット、YouTube集客を成功させるためのポイントを解説します。

YouTubeを商品・サービスの宣伝や販売促進に活用したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

YouTube集客とは

YouTube集客とは、YouTube上に自社の商品・サービスに沿ったテーマの動画を投稿し、動画内で自社商品・サービスの魅力に触れることでその後の問い合わせや購入につなげるものです。

YouTube上には娯楽用動画だけでなく教育系などの動画も増えており、ニーズが高まっています。

これまでは書籍を購入して学んでいたような内容でも、「動画でわかりやすく解説してほしい」というニーズは大きいのです。

業界のプロフェッショナルとしてYouTubeで情報を発信することで、自社の顧客層に合うユーザーを効果的に集め、見込客として育てることが可能となります。

YouTube集客のメリット

YouTube集客の具体的なメリットとしては、以下の5点が挙げられます。

  1. 細かくターゲティングできる
  2. 低コストで始められる
  3. 検索エンジンに強い
  4. 親近感が醸成されやすい
  5. 投稿動画が会社の資産になる

順番に見ていきましょう。

1.細かくターゲティングできる

YouTubeは幅広い世代に支持される動画プラットフォームであるため、そのなかから細かくターゲティングが可能です。

総務省情報通信政策研究所の「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、全年代の利用率は87.9%となっており、10代~40代においては90%を超えています。

多くの企業にとって、潜在顧客のほとんどがYouTubeを利用している状況だといえるでしょう。

YouTube集客を行なうにあたって重要なのは、再生回数の多さよりも視聴者層に占める見込客の割合です。

将来的に顧客となる可能性が高い視聴者が多ければ、そのぶん本業のビジネスの成果に直結しやすくなります。

幅広い層が利用するYouTubeだからこそ、ニッチなニーズでも一定の視聴者を獲得することが可能です。

人気YouTuberと比べて再生回数が少なくても、顧客単価の高さによって十分な集客効果を生んでいる企業は多いです。

2.低コストで始められる

YouTube集客はほとんどコストをかけずに始められる点も大きなメリットです。

YouTube動画はスマートフォンで撮影し、編集するだけでもハイクオリティな動画に仕上げることは十分可能です。

サムネイル(動画が一覧表示される際に使われる画像)動画編集にこだわるなら、一定の機材・ツールの購入は必要となります。

それでも、広告投資による集客などと比べれば一時的なコストだけで済むため、大きなリスクを抱えることなく始められるでしょう。

YouTube集客は、成功すれば圧倒的な費用対効果を発揮します。

低コストで莫大な効果を生む可能性を秘めているため、集客ツールとして注目されているのです。

3.検索エンジンに強い

YouTubeに投稿した動画は、Googleなどの検索エンジンでもよく表示されます。

難しいテーマや内容について調べている際、動画で解説されているものが表示されれば思わずクリックしてしまうユーザーは多いでしょう。

Web記事では文章を読み込む必要がありますが、動画なら映像・音声付きで情報が提供されるため、視聴側の負荷が少ないというメリットがあります。

YouTubeというプラットフォームだけでなく、検索エンジンからも集客できることは大きなメリットの1つです。

4.親近感が醸成されやすい

YouTube動画を顔出し・肉声で投稿し続けていれば、視聴者は徐々に親近感を持つようになります。

「いつも役に立つ情報を届けてくれている人」との信頼を築ければ、自然な流れで自社の商品・サービスの紹介を受け入れてもらいやすくなるでしょう。

バナー広告やテキスト広告と異なり、親近感が醸成されやすい点はYouTube集客のメリットです。

5.投稿動画が会社の資産になる

YouTubeに投稿した動画はさまざまな用途に使用可能であり、会社の大きな資産となります。

例えば、自社が提供するサービスの有効な活用法などを動画として投稿しておけば、顧客に動画URLを送信するだけでわかりやすく伝えられます。

また、限定動画を公開することで、既存顧客にのみ有益な情報を発信し、信頼関係を築くことも可能です。

近年では、顧客をサポートするだけでなく、自社の商品・サービスを活用してもらい、顧客にとっての成功に導く「カスタマーサクセス」が注目されています。

YouTube動画をうまく活用すれば、カスタマーサクセスにも大きな効果を発揮します。

YouTube集客のデメリット

さまざまなメリットを持つYouTube集客ですが、もちろん簡単に実現できるわけではありません。

具体的には、以下のようなデメリットがあります。

  1. 効果が出るまでに時間がかかる
  2. 多様なスキルが問われる
  3. 動画作成には多大な手間がかかる
  4. 「無料=価値が低い」との先入観がある
  5. 炎上のリスクがある

こちらも順番に見ていきましょう。

1.効果が出るまでに時間がかかる

まず、YouTube集客が効果を発揮するには早くて数ヶ月、長ければ1年以上と時間がかかる点が挙げられます。

チャンネル登録者0人からスタートし、有益な情報発信を重ねて視聴者を獲得していく必要があるからです。

多大な労力をかけて動画投稿を続けているにもかかわらず、なかなか成果につながっていなければ、社内から「継続する価値があるのか」と疑問の声が上がりかねません。

しかし、視聴者ニーズを満たす動画を投稿し続けていれば、いずれ一気に視聴回数が増えるタイミングは来ます。

一定期間は成果が出なくても仕方ないと割り切ったうえで、改善しながら投稿活動を続けられるかがカギとなります。

2.多様なスキルが問われる

視聴者にとって満足度の高いYouTube動画を投稿するには、企画力・トーク力・編集力など多様なスキルが必要となります。

検索結果やおすすめ動画の一覧として表示される際に使われる「サムネイル画像」だけでも、視聴者の目に留まる魅力的な画像を作成するにはさまざまな工夫が求められます。

もちろん、一部の作業は外注することも可能ですが、企画や動画出演など含めてすべてを丸投げできるわけではありません。

必要なスキルを身につけ、外注もうまく活用しながら、視聴者ニーズに全力で応えていく必要があります。

3.動画作成には多大な手間がかかる

さらに、視聴者ニーズを満たす動画を作成するスキルがあったとしても、定期的に動画を投稿し続けるには相当なリソースが必要となります。

ネタ出しから構成作成、準備、撮影、編集と、1本の動画を作成するだけでも多大な労力がかかります。

企業として投稿する動画であれば、真偽の不確かな情報は発信できません。裏付け調査などにも時間がかかることでしょう。

また、撮影に慣れるまでは撮り直しなどが何度も発生することになります。

4.「無料=価値が低い」との先入観がある

YouTubeなら気軽に動画を見てもらえる反面、無料の情報にはそこまで期待していないという視聴者が多いのも事実です。

どんなに労力をかけて作った動画であっても、「大したことは語っていないだろう」と考え、聞き流されたり視聴を見送られたりすることもあるでしょう。

有料のセミナーなどのほうが「価値のある情報を得られそう」だと感じる人は多いです。

5.炎上のリスクがある

YouTubeはSNSの一種であり、企業が利用する際には炎上に注意が必要です。

非常識だと捉えられかねない内容・言葉を発信してしまえば、瞬く間に拡散され、企業の信頼を失墜させる可能性があります。

投稿する動画は社内の複数部署で事前チェックを受けるなど、炎上リスクを抑える仕組みが必要になります。

YouTube集客を成功させるポイント

YouTube集客で成果を出すには、以下5つのポイントを押さえたうえで投稿を続けることが大切です。

  1. ターゲットを明確にする
  2. SEO対策を徹底する
  3. サムネイルを工夫する
  4. 視聴者ニーズを優先する
  5. 定期的に動画を投稿する

1.ターゲットを明確にする

YouTube集客をするなら、見込客となる層を明確にし、ターゲットを絞って動画作成をする必要があります。

視聴回数をどれだけ増やしても、視聴者のなかに占める潜在顧客の割合が低ければ意味がありません。

広告収益を狙っているYouTuberなら視聴回数の増加が最優先でしょう。しかし、YouTube集客を行なう場合は異なります。

YouTubeの視聴回数が増えているにもかかわらず、YouTube経由での商品・サービスサイトのクリック数などが増えていない場合は、ターゲットがズレている可能性が高いです。

ターゲットを明確にしたうえで、そのターゲットに刺さる動画コンテンツを企画し、自然な流れで商品・サービスの訴求につなげることが大切です。

2.SEO対策を徹底する

YouTube上で関連キーワードが検索された際に上位表示されるよう、キーワードをタイトルや概要欄に含めておく「SEO対策」も大切な取り組みです。SEOとはSearch Engine Optimizationの略で「検索エンジン最適化」と呼ばれ、検索された際に上位に表示させるための施策を指します。

特にチャンネル登録者の少ない立ち上げ初期は、検索からの流入をいかに増やすかが重要です。

SEO対策を徹底していれば、関連キーワードがGoogle検索された際にもヒットしやすくなります。明確なニーズを持って検索しているユーザーを1人でも多く集めるため、SEO対策を徹底しましょう。

3.サムネイルを工夫する

YouTubeの視聴者は、大量のおすすめ動画のなかから次に視聴する動画を決めています。

その際、最初に視聴者の目に留まるのがサムネイルです。

サムネイルは動画の表紙にあたる部分であり、少ない文字数で「動画を見るメリット」を最大限訴求することが求められます。

競合チャンネルなどを分析し、伸びている動画がどのようなサムネイルを設定しているか分析しましょう。視聴者の目を引くサムネイルになるよう試行錯誤することが大切です。

4.視聴者ニーズを優先する

集客を目的としてYouTubeを始める場合、自社商品・サービスの宣伝など自社が伝えたいことを投稿しがちです。

しかしYouTubeでは、視聴者ニーズを満たさなければ動画が広まることはありません。

自己満足なコンテンツを投稿していても、視聴者がすぐに離脱してしまい、YouTubeから「質の低いコンテンツ」とみなされてしまうでしょう。結果的に「おすすめ動画」として表示される回数も減ってしまいます。

効果的なYouTube集客のためには、投稿ジャンルにおいて視聴者が求めているものは何かを徹底的に分析し、それらを動画のテーマにすることが大切です。

そのうえで、視聴者が抱える課題の解決策として自然な流れで自社商品・サービスを提案することで、成果につながる可能性が高くなります。

5.定期的に動画を投稿する

YouTubeで一定の視聴回数を獲得するには、定期的な動画投稿が欠かせません。

更新が途絶えれば、チャンネル登録を解除するユーザーが増えるほか、YouTubeからおすすめ動画として掲載されることも少なくなります。

YouTubeがおすすめ動画を決定するためのアルゴリズムは公開されていませんが、定期的な動画投稿が欠かせないことは間違いないでしょう。

ただし、無理をしすぎた結果、YouTubeチャンネルの運営に支障をきたしては意味がありません。

投稿本数が多いに越したことはありませんが、月に数本など無理のない範囲で定期更新できる計画を立て、継続することが大切です。

まとめ

本記事では、YouTube集客の概要やメリット・デメリット、YouTube集客を成功させるためのポイントを解説しました。

多様なスキルや大きなリソースが求められ、効果が出るまでに時間もかかるYouTube集客ですが、そのぶん成功したときの影響力は絶大です。

一定以上のコストをかけることなく、自社商品・サービスに優良な見込客を送り続ける強力な営業・マーケティングツールになるでしょう。

一方で、そこまでのリソースを割く時間・人手の余裕がないという企業も多いはずです。例えば、セミナーやウェビナーであればコンテンツを作り続ける必要がなく、YouTubeと同じような集客効果を期待できます。

自社のビジネスに合った集客方法を検討し、最適なアプローチを導き出しましょう。

 

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