セミナー料金はいくらに設定?参加費や開催費用について徹底解説

セミナー

はじめに

セミナーを開催するにあたり、料金(参加費)の設定は重要なポイントです。料金は集客に影響を及ぼし、ひいてはセミナーの成否を左右するからです。また、セミナー開催にかかる費用は、料金設定における根拠の1つとなるうえ、その正確な把握により、費用対効果を測ることが可能になります。
そこで本記事では、適切なセミナー料金を設定する方法やその相場に加え、セミナーを開催する際にかかる費用の内訳や、それを抑えるためのポイントなどについて、詳しく解説します。

セミナー料金(参加費)の設定方法

以下より、セミナー料金を設定するための主な方法を紹介します。いずれか1つに固執するのではなく、全ての方法を実践してから、その結果を照合して適切な料金を検討するのが理想です。セミナー料金は、集客にも影響する重要な要素のため、明確な根拠をもって慎重に設定する必要があります。

ターゲットに合わせる

セミナーの料金を設定する方法の1つに、セミナーのターゲットを分析し、それに合わせるというものがあります。例えば、富裕層を対象とした資産運用セミナーや、ビジネスに成功している経営者を対象とした節税対策セミナーなどは、料金を高く設定しても相応の参加が見込まれるものと考えられます。逆に、家計の管理を担う主婦層を対象とした節約術セミナーや、まだ収入の低い新人サラリーマンを対象としたビジネスマナーセミナーなどは、料金を抑える必要があるでしょう。
セミナーのターゲットを明確にし、属性や心理を分析したうえで、それに合わせた適切な料金を設定する必要があります。

内容やメリットから考える

セミナーの内容や参加者に提供できるメリットから、料金を設定する方法もあります。例えば、1時間で終わるセミナーよりも、3時間かけてより詳しい内容を伝えるセミナーのほうが高い料金になるのは、自然なことであるといえます。また、1日で終わらせず、数日をかけて徹底的に指導するようなセミナーであれば、さらに高い料金でも問題ないでしょう。
講師のネームバリューや実績も、料金を設定する際に検討可能な要素です。「メディアに度々出演している」「ベストセラーの著書がある」といったアピールがあれば、セミナーの説得力が増し、メリットも大きくなると期待できるため、高い料金設定でも多数の集客が実現する可能性があります。その他、「資格が取得できる」「今後に活かせる参加特典がある」などのメリットも、料金に反映可能であると考えられます。

類似セミナーを参考にする

セミナーの料金を設定する際、過去に成功を収めた自社セミナーや、競合が開催している類似セミナーを参考にするのも1つの方法です。料金設定がそれらとあまりに乖離している場合、思うように集客が進まない可能性があります。
とはいえ、あくまでも参考に留め、「過去のセミナーよりもグレードアップしている」「競合セミナーよりもメリットが大きい」といった明確な根拠があれば、より大きな価値を提供することを前提に、料金を高く設定しても問題ないでしょう。
なお、類似セミナーの調査には、数多く存在するセミナー告知サイトを活用する方法が有効です。

かかる費用から逆算する

セミナーの料金は、開催にかかる費用から逆算して設定する方法もあります。管理費・集客費・会場費など、セミナー開催において発生する費用(詳しくは後述)を算出し、費用対効果を意識しながら「粗利を出すのか、その場合はどれくらい出すのか」「今回は赤字でも構わないのか」といった方向性を判断のうえ、最終的に目指す収入額を決定します。その収入額を、目標とする参加者数で除算し、1人あたりのセミナー料金を導き出すという流れです。
費用対効果を意識しながら方向性を判断する際には、そのセミナー単独での収益だけではなく、将来的な効果も含めて総合的に考慮する必要があります。例えば、参加者が製品やサービスを契約してくれたり、リピーターとして今後開催する有料セミナーに改めて参加してくれたりすることも、効果として想定できるからです。BtoBのセミナーの場合は、セミナー後の商談獲得率や商談後の成約率、成約時の想定単価なども考慮することで妥当な価格を設定しやすくなります。

セミナー料金(参加費)の相場

セミナーの内容やターゲットによって変わるうえ、当然例外もありますが、一般的なセミナーにおける料金は、概ね以下のように分類できます。

  • 無料
  • 3,000円
  • 5,000円
  • 8,000円
  • それ以上

このなかでは、3,000円の設定が最も多いようです。しばしば見かける「講師1名・開催2時間・参加者10名程度」といった形のセミナーであれば、3,000〜5,000円が相場といえます。10,000円以上の価格帯では集客が難しくなる恐れがありますが、それでも需要の大きさや希少性の高さによっては設定可能です。例えば、登壇するのがネームバリューや特筆すべき実績を持つ人物であれば、10,000円以上でも集客は期待できるでしょう。
また、BtoBセミナーの場合は、セミナー料金が企業の経費として処理され、参加者の個人負担は発生しない可能性が大きいため、BtoCセミナーより高い料金設定でも問題ないと考えられます。

セミナー料金(参加費)を無料にする際の注意点

これまで、セミナー料金の設定方法について解説してきましたが、料金を設定しない、いわゆる無料セミナーを開催する場合には、注意しておきたいポイントがあります。これらのポイントを把握したうえで、対策を考えながら、状況によっては有料化も検討することが必要です。以下より、セミナー料金を無料にする場合の注意点を解説します。

収益化まで時間がかかる

無料セミナーは、収益化(キャッシュポイント)に結び付きにくい傾向があります。料金がかからないため気軽に参加できる反面、参加者のモチベーションが低い場合があり、態度変容(購入や契約に向けた心理変化)に至るのが難しいからです。そのため、開催にかかる費用は全て持ち出しとなり、回収までには一定の時間を要します。セミナー開催後のナーチャリング(参加者に対する購入や契約に至るまでの育成)にも相応の労力が必要です。

キャンセルが多い場合がある

料金がかからない、つまり参加者の出費がないという状況は、躊躇なくキャンセルできるということを意味します。そのため、無料セミナーでは、当日に多くのキャンセルが重なる可能性があり、実際の参加者数が読みにくくなります。できる限りキャンセルを回避するためには、申し込みから開催までの間に参加者とのコミュニケーションをしっかりと図っておくほか、有益な参加特典を用意するといった対策が必要です。

セミナー開催にかかる費用と料金相場

セミナーの開催にはさまざまな費用がかかります。前述の通り、セミナー開催にかかる費用は、料金設定における根拠の1つにもなります。費用対効果を高めるためにも、相場を把握しながら無駄な出費を抑えることが重要です。以下より、セミナー開催にかかる費用と相場について、解説します。

企画立案・計画費用

企画立案・計画費用は、セミナーの企画を立案し、プランニングする費用です。
イベント企画会社などの外部専門家に依頼すれば、コンサルティング費として高額な料金となる可能性があります。依頼範囲や内容によりますが、最低でも10万円程度から、場合によっては100万円以上になることもあるでしょう。社内で賄えれば人件費以外はかからないため、企画立案・計画ができる人材の採用もしくは育成により、費用を抑えることが可能です。

事務局・管理費用

事務局・管理費用は、参加申し込みの受け付けや、問い合わせの対応、参加者情報や入金の管理などを事務局として行う費用です。
100名規模のセミナーにおいて外部の専門業者に依頼すると、15万〜30万円の料金がかかるというのが1つの目安です。社内の人材で実施すれば費用を抑えることが可能ですが、その際は、申し込みから管理までをワンストップで実現できるセミナー告知サイトを活用するとよいでしょう。無料で利用できるものも数多く存在します。
セミナー告知サイトについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。内部りんく、、、、、

講師・司会費用

講師・司会費用は、外部の人材に講師や司会を依頼する場合の費用です。
講師は、5万〜6万円での依頼が平均とされており、知名度や対応内容によっては数十万円、著名人の場合は100万円を超えることもあります。司会は、拘束時間によって変動しますが、概ね5万円までの料金が相場です。他の費用と同様、これも社内の人材で賄えれば抑えることが可能ですが、司会はセミナーの円滑な進行に大きく関わるうえ、講師もセミナーの価値を左右する重要なポイントとなるため、慎重な人選が必要です。

告知・集客費用

告知・集客費用は、さまざまな方法でセミナーを告知し、集客を図るための費用です。
一般的には、セミナー情報を掲載したLP(ランディングページ)を作成しますが、これを外部制作会社に依頼すると、5万〜50万円程度の料金がかかります。また、そこへアクセスを集めるための広告費用は、その形態や課金方法によって幅がありますが、Web広告であれば少なくとも10万〜50万円は投資したいところです。その他、有料のプレスリリースを活用する場合は1記事3万円前後、メール配信システムやMA(マーケティングオートメーション)ツールを活用する場合は月額数万円程度の利用料が必要です。できる限り費用を抑えながら告知や集客を実現するには、前述したセミナー告知サイトのほか、FacebookやTwitterといったSNSを活用することなどが考えられます。
なお、セミナーの集客についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。内部リンク、、、、

当日運営費用

当日運営費用は、スタッフの移動交通費、飲食代など、セミナー開催の当日にかかる費用です。
全て合計しても多くて数万円程度と考えられますが、計画時に見逃しがちな費用として注意が必要です。また、当日の運営を外部業者に依頼する場合は、別途数十万円程度の料金が発生します。前述した企画立案や事務局なども外部に依頼するのであれば、同一業者によるスムーズな進行とトータルでのディスカウントを見込み、全てを一括して依頼することが得策といえます。なお、Webを活用したオンラインセミナーであるウェビナーの場合、当日運営費用がかからない、もしくは低く抑えることが可能です。

会場・機材費用

会場・機材費用は、セミナー会場の利用費や、マイク・プロジェクターといった機材のレンタル費用です。
会場利用費は立地や広さ、使用時間によって異なりますが、30名規模で10万円前後、100名規模で30万円前後という料金が1つの目安です。自治体が管理している公共施設であれば比較的費用が抑えられるため、検討するのもよいでしょう。また、機材のレンタル費用については、マイク2本と音響設備一式で3万円程度、プロジェクターを合わせて10万円程度が相場です。これらを自社で保有している場合は、持ち込んで使用することで費用が抑えられます。なお、ウェビナーの場合、会場利用費は不要です。

その他費用

その他の費用として、セミナーの様子を撮影・録音する場合の費用や、機器搬送費、文具・印刷料金、懇親会を開催する場合の費用などがあります。参加者に水やお茶、ノベルティなどを配る場合は、その費用も必要です。計画時に漏れることのないよう、あらかじめピックアップして予算に組み込んでおきましょう。特に懇親会費用は、参加人数や用意する飲食物の内容次第で、数十万円からそれ以上に膨らむ可能性があります。出来る限り抑えるためには、複数社に見積もりを依頼して比較するなどの取り組みが大切です。

まとめ

以上、適切なセミナー料金を設定する方法やその相場に加え、セミナーを開催する際にかかる費用の内訳や、それを抑えるためのポイントなどについて解説しました。
近年は多くの企業において、セミナー開催が主要なマーケティング活動の一環として位置付けられており、料金の設定や開催にかかる費用は、自社ビジネスにおける費用対効果を測るうえでの重要な要素となっています。
本記事を参考に、ぜひ費用対効果の高いセミナーを実現し、ビジネスを成功に導いてください。

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