〜成約に繋げる〜セミナー後のフォローアップのポイント
セミナー
はじめに
セミナーを開催しているのに、イマイチ成約に繋がらないとお悩みの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
セミナーで営業を効率化したいと思って開催しているけれど、成果が見えないのは、さまざまな要因が考えられます。参加者の温度感にあった集客とセミナー内容、フォローアップにしなければ成約には繋がりにくいため、簡単に成約となるのは難しいのです。
今回はセミナー後に焦点を当てて、成約率アップに繋がるフォローアップについて、ご紹介します。
成約に繋がらない理由
まずは、成約に繋がらない理由についてです。
成約に繋がらない理由は複数ありますが、主に下記のことが考えられます。
自分が開催するセミナーでは当てはまっていないか、確認してみてください。
一方的なセミナーを開催してしまっている
一方的にセミナー講師が話し続けるセミナーは、セミナー参加者にとって非常につまらなく、集中力が切れてしまい、結果的に「ためになった!課題解決に繋がった!」と思えるセミナーから遠ざかってしまっている可能性があります。
ただ参加者がセミナーを聞いているという状態ではなく、主体的な参加を促すことが重要なのです。
セミナーの主体的な参加を促すには、双方向でのコミュニケーションが重要です。
セミナーであれば、適宜質問を受け付け、参加者の疑問に沿ったセミナー内容に変更することができます。ウェビナーも同様で、随時質問を募集することで、セミナー参加者が本当に知りたいことをキャッチアップすることができます。セミナーであれば、参加者と対面しているため温度感やリアクションを知ることができるので、よりコミュニケーションが取りやすく、ニーズに沿ったセミナー内容に変更しながら進めていくことができるでしょう。
このように、セミナーやウェビナー中に双方向のコミュニケーションを取ることで、満足度の向上を図ることができ、それが結果的に成約率に繋がります。
セミナーの目的とターゲットがずれている
セミナーの目的とターゲットが曖昧なままでセミナーを開催していませんでしょうか。
セミナー開催準備前に、目的とターゲットを綿密に設定しておくことが重要です。
なぜなら、設計段階の目的やターゲットがズレてしまうと、その後のセミナー集客のターゲット、セミナー集客のLP、セミナーの内容まで曖昧なものになってしまい、誰にも刺さらないセミナーが完成します。
目的とターゲットを設計し、その人が抱えている課題や業界、職業に関する問題まで的確に訴求できるように、セグメントすることが重要です。誰にでも当てはまるセミナーは、誰にも響きません。じっくりと目的とターゲットを設計しましょう。
アフターフォローが適切ではない
セミナー後のアフターフォローが適切でないと成約率と営業活動の効率が低下します。
例えば、温度感の低い人に対して、直接面談のアポを取って営業をかけたり、温度感の高い人に対して、今後の対応がメルマガの配信のみを行うなど、温度感を見誤ったアフターフォローを行っていませんでしょうか。またあなたが感じる参加者の温度感は適切でしょうか
上記のように、温度感とその後の対応を見誤ってしまうと、双方の見込み客を失ってしまい大きな機会損失を招きかねません。適切なタイミングと方法で、効果的なフォローアップを行うことが重要です。
セミナー後のフォローアップ方法
セミナー後のフォローアップを始める前に
参考までにですが、エンビングハウスの忘却曲線をご存じでしょうか。
人間は20分後には42%忘れ、1時間後には56%、1日後には74%忘れてしまう生き物と言われています。
つまり、セミナー開催後になるべく時間を空けずにフォローアップを開始する必要があります。時間が空いてしまうと、こちらからのアクションに反応してもらえる確率が低くなります。セミナーの開催を無駄にしないように、前もってフォロー体制を準備しておきましょう。
お礼メール
セミナー後のお礼メールは必ず送りましょう。
お礼メールはなるべく当日に配信するようにしましょう。当日でないとセミナーに参加したことで満足してしまった参加者にとって、メールは迷惑になり、開封率が低くなってしまう可能性があります。文中にセミナー内容を振り返るなどし、思い出してもらうための施策も有効です。
お礼メールでは、単なるお礼の内容のみならず、関連のある他のセミナーや有料コンテンツへの誘導も合わせて行うことも大切です。ただお礼メールであるという前提は忘れないようにしましょう。
ここで自社製品やサービスへの誘導を行いたいところですが、人は広告を嫌うため、せっかくセミナーに参加し、うまく温度感を高められていた場合、台無しになってしまいます。添えるのは、あくまで参加者の役に立つ情報であることを心がけましょう。
お礼メール後は、メルマガやセミナー情報といった有益な情報を届けていくことで、見込み客を育てることが重要です。また、アンケートの回答特典にセミナー資料配布や、無料相談、無料診断などセミナー参加者に取って有益な特典をつけることで開封率が向上します。
フォローコール
フォローコールは、温度感の高い見込み客に行う施策として非常に有効です。見込み客に直接電話をかけ、ヒアリングを行うことで、課題感や参加理由を聞き、温度感を見極めましょう。
フォローコールを行うにあたって、アンケートへの回答が非常に重要になってきます。
回答特典をつけたり、セミナー中にアンケートの回答をお願いするなどして、アンケートの回答率を高め、そこから得た情報を元にフォローコールを行いましょう。アンケートには、必ず温度感や課題感を知る質問や参加理由を入れることで、フォローコールでどのフェーズに流すのか、判断しやすくなります。また、企業や業界、役職、などの基本情報もヒアリングを行う上で必要となるので、アンケートで必ず記入してもらえるようにしましょう。
フォローコールでは、主に下記の内容のヒアリングを行いましょう。
- セミナーの感想
- セミナーの参加理由
- 現状の課題感
- スケジュール感
- 決済者は誰か
- 面談アポ
また、フォローコールのトークスクリプトを用意しておくことで、迷うことなく次のフェーズに流すことができます。トークスクリプトは、フォローコールを重ねてブラッシュアップしていくようにしましょう。
セミナー後のフォローアップを成功させるポイント
参加者の温度感を見極めて、優先順位を決める
上記に述べた通り、参加者の温度感にあったフォローアップを行うことが大切です。誰かれ構わず同じようなフォローアップをしても効率が悪いため、優先順位を決めることが重要です。
優先順位を決めるには、BANT条件と呼ばれるものを使ってスコアリングする場合があります。
BANT条件とは、営業を効率的に行う上で、それぞれの案件がどれくらい有望であるかを4つの要素から分析するフレームワークのことで、扱われる要素は以下の4つとなります。
- Budget(予算)製品を購入できる予算があるか
- Authority(決裁権)製品を購入するための決裁権・決定権は誰にあるか
- Need(需要)見込み客のニーズは何か、提供する製品と合致するか
- Timeframe(導入時期)導入時期が決まっているか、どれくらいかかるか
上記をスコア化し、どの見込み客にアプローチするべきなのか可視化することで、優先順位を決めやすくなります。参考にしてみてください。
また優先順位を定めることで、見込み客が今どのフェーズにいるかが可視化されます。つまり、温度感によってシナリオを作成し、マーケティング施策を行っていくことで的確なアプローチを行うことができます。せっかくの見込み客を一度のセミナーで関係を終わらせてしまうことのないように、継続的なマーケティング施策を行える体制を整えておきましょう。MAツールなども活用すると管理がしやすいです。
セールス感を出さない
これはフォローアップのみに言えることではありませんが、セールス感を出さないことが成約に繋げるために非常に重要です。
あくまで参加者にとって、有益な情報を与え続ける立場としてのフォローアップを心がけましょう。セールス感が薄れると、信頼関係を築きやすく、ファンの育成にも繋がります。関係構築をしていくことで、もしニーズが温まってきた時にアプローチをかけやすくなるため、温度感が低くともフォローは行っていくことが大切です。
欠席者にもアプローチする
セミナーに欠席した方にもアプローチを行いましょう。セミナーに欠席した方も、一度はあなたのセミナーに興味をもって申し込みをしています。欠席の理由も不測の事態の可能性もあるため、一概に見込み客ではないと判断することは難しいです。
欠席者には、申し込んだセミナー内容に似た有益な資料や、セミナーの案内などを送付しましょう。せっかく一度はセミナーに興味を持ってくれた訳なので、継続的に関係を持つように心がけましょう。
アンケート結果を分析する
アンケート結果は、参加者の生の声を聞く重要な材料となります。アンケートに適切な設問を設置することができれば、満足度を知るだけではなく、課題感や参加者のニーズなどをキャッチアップすることができます。フォローコールを行ったり、今後のマーケティング活動を行うにしても、参加者からの情報は非常に重要なものになってくるので、アンケートの設問は慎重に設定し、アンケートを生かしたニーズにあったフォローアップを心がけましょう。
他の部署やチームとの連携を欠かさない
セミナーの成約に繋げるには、セミナーを運営する部署だけではなく、営業やマーケティングの部署との連携が必須となります。
アンケートを行って得た情報やセミナー中の様子、メールの反応率などをみて、優先的にアプローチするべき見込み客を選び、温度感の高いうちにアプローチすることが大事です。また、アンケートの結果などは次回のセミナーの訴求方法や、実施時間などの参考になるためマーケティングの部署との連携が必要です。
上記のように、優先的にアプローチするリストや、アンケート結果などの共有をスムーズに行えるように、部署間での情報共有方法や体制整備が必要であるため、MAツールなどの活用も視野に入れると良いでしょう。
最後に
成約に繋げるには、どのようなセミナー内容なのかだけではなく、体制や仕組み、マーケティング施策といったセミナー後の設計も重要です。
ただセミナーを開催して、アンケートを取り、温度感の高い見込み客にのみに、アプローチするのではなく、見込み客の温度感を分類し、セグメントごとのマーケティング施策を流していくことで、成約率を高めることができます。
今回ご紹介したように、セミナー後のフォローアップはスピード感を持って進めていくことが重要なので、MAツールの活用や、しっかりとしたマーケティング施策の設定、仕組み作りを行い、セミナーの効率を最大化を目指してください。
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