
目次
はじめに
カスタマージャーニーとは、理想とする顧客像(ペルソナ)が、自社の商品やサービスに関心を持って購入してもらう、さらには口コミなどの購入後の行動にいたるまでのプロセスを時系列でまとめたもののことです。カスタマージャーニーのこの位置にいるペルソナには、この施策を打つなどと視覚的に捉えることができるため、チーム内での認識のギャップを防ぐことができます。実際にカスタマージャーニーマップの作成をしようと思うと面倒なのですが、やはりその重要性を感じます。今回はカスタマージャーニーの使い方や作成方法までご紹介します。

ペルソナを設定することはとても大事ですが、プロジェクトの戦略を練っている間、プロモーションを実行している間に、知らず知らずのうちに売り手目線になってしまうことが多いものです。実際にプロモーション実行中に「これも売れるかも」「こんなサービスもあったら便利」というように欲張ってしまい、我に返ると訴求したいことがペルソナとずれてしまっていることもあります。プロモーションを開始する際にもプロモーション中もペルソナを見失わないようにしなければなりません。そこで活躍するのがカスタマージャーニーです。チームであればペルソナの認識に違いがないようにペルソナの悩みや要望までを統一することができます。
ペルソナ設定ではダメな理由
プロモーションを計画する際には、ペルソナ設定をしなければいけませんが、ペルソナの年齢や趣味、悩みなどを具体的に書き出すペルソナ設定シートを作成するだけではなくカスタマージャーニーマップを作成しないといけないのはなぜなのでしょうか。正直、あれもこれも作成するより早く実際のプロモーション施策やセールスに入りたいところです。しかし、そのペルソナの感情や悩みを時系列でまとめることがポイントで、同じペルソナでも「悩みはあるがまだ商品を認知していない時点」と「購入する直前」では行動も感情も違うため、アプローチを変える必要があります。時系列によって行動や感情が違うところまでを把握し、段階に応じた施策をするためにカスタマージャーニーが役立ちます。ペルソナ設定をした次の段階として活用しましょう。
また、感情まで予測し徹底的にカスタマージャーニーを作り上げることで、迷いなく施策を決定することができます。これがスピード感のある施策に繋がり、最終的には売り上げに貢献することができます。最初に感情などの細かい部分まで決めておくことは難しいですし、面倒ですが、後々のことを思うと作成しておいて損はないです。
カスタマージャーニーをどのように活用するのか
作成してみたけど作成しただけで結局施策に繋がらなかったというケースも多いのではないでしょうか?カスタマージャーニーを作成するのに決まりはありません。自分のビジネスに合ったフェーズを決め、必要なユーザー情報を書き出すことで、どんな施策が必要か、どこがボトルネックになるのか、などを見つけられれば良いのです。例えば、商品購入までのアプローチ、SNSの投稿記事、ホームページの作成やリニューアル、新規事業の企画立案など様々なマーケティング施策に活用することができます。
カスタマージャーニーマップの作成の仕方
1.ペルソナ設定
ペルソナ設定をしなければカスタマージャーニーは成立しません。まずは、理想の顧客の年齢や性別、家族構成、趣味思考、悩みや願望などをできるだけ細かく設定しましょう。
2.フレームワークの作成
ビジネスの起点からゴールまでのフェーズを横軸として設定します。項目にも決まりはありませんが、フェーズごとのKPI、顧客の接点となる場所やタッチポイント、行動や思考など縦軸となる項目を設定しましょう。

3.ユーザーの感情や行動の落とし込み
あくまでも売り手目線ではなく、顧客目線で考えなければいけません。売り手目線にならないためにも一人で作成するのではなく、複数人で作成した方が良いでしょう。そしてより現実化するために、アンケート結果やヒアリングした結果をベースに落とし込むことをおすすめします。
4.課題の抽出
ポイントごとに何が必要か、何が足りないのかを抽出します。起こりうる問題を先に予測することもできるため、事前に問題を解決することにもつながります。仕掛けられていない部分がないか、ユーザーの悩みに対して答えられる施策を打ち出せているかなどを確認しましょう。
まとめ
フェーズごとの顧客の状態を把握することで、それぞれのポイントでどんな施策が必要かがわかり、それまで見落としていた訴求ポイントを見つけることができます。意外にフェーズとして認識しているのに次の段階に行くまでの施策がなされていなかったりすることもあるものです。プロモーションの途中でペルソナ設定を見失わないためにも、カスタマージャーニーを作成し、事前にしっかりと計画を練ることが大切です。特にセミナーなどを開催するとなると、事前準備から開催後のフォローまで長い期間に渡って施策を検討し続ける必要があります。今どの段階にいるのか見極め、適切な施策を行うことでセミナーの効率を最大化しましょう。作成しただけで活用されないことがないように、チーム内での共有は必須です。行き詰まった時などもカスタマージャーニーをベースとして施策を行うことが、ユーザーをゴールまで導くこととなるでしょう。